2015年4月8日水曜日

彼女と飲んだモヒート


春を過ぎて、夏の日差しを感じられる約6年前
私はドイツの小さな街で一生懸命コンテンポラリージュエリーを学んでいました。
すらっとした足の綺麗な彼女はクラスに入ったときからの飲み仲間
いつも面白いことを精力的にやる、エネルギッシュな彼女
作品にももちろんとても真面目なのだけれど、
根っからのアーティスト気質な彼女と、
深夜に横断歩道を道路に落書きしたこともありました。
(結局走る車のせいで塗料はすぐ落ちてしまったのですが)

ジュエリーだけに限らず、表現できることはどんどんしていく
パワフルな彼女に惹かれて、よく一緒にいました。
たくさんある写真の中のブロンドの彼女はニヤリと笑ってて
ああ、こんな笑い方をしてたなあ。と、たくさんある写真が
逆に悲しい気持ちになることを知りました。

モヒート飲んだことある?ここのモヒートが一番よ!
と誘われ、週末に二人で自転車で訪れたお店
たくさん砂糖の入ったあまくて爽やかなモヒート
強い日差しの中で飲むそののどごしに、
何て美味しいんだ!!!と感動したのを憶えています。

そんな彼女が、つい先日のドイツ機墜落事故に巻き込まれたのを知りました。
日本に帰ってきてからは、フェイスブックなどで近況を知る他は
ほとんど連絡をしていませんでした。
いつか、ドイツにまた行く機会もあるだろうから
そのときにまた昔の様に会えるだろうと
なんとなく時間は無限の様に感じていた自分の甘さを
連絡無精の自分を
桜を仰ぎ見ながらなんども反省しました

今はきっと距離なんて関係ないだろうから
私の工房や、作品や、私の新しい家族を
見に来てくれているとうれしいのだけれど。
私はあなたにもう一度会いたかった。

日本に帰ってきてから沢山の場所でモヒートを試しましたが
未だにあのモヒートを超えるモヒートには出会っていません。

Auf wiedersehen, Juli.